■ 真空分光システム(高感度実時間真空紫外スペクトル観測装置) ■
可視域から軟X線までのマルチチャンネル分光計測システムを提供致します。
真空紫外分光器、軟X線分光器とCCD検出器、MCP検出器を組み合わせ、用途に応じてシステム化された計測システムを提供致します。それぞれの機器は統一されたインタフェースで使用可能です。
真空紫外分光器は、20cmと50cmから必要な分解能に合わせてお選びいただけます。軟X線分光器はトロイダルフラットフィールドタイプが対応可能です。
検出器は、波長分解能や、時間分解能に合わせて各種CCD検出器、MCP検出器の選択が可能です。
分光器と一体になったシステムですので、検出器との取り合いでの不具合はなく、ベーキングの統一処理等、システム化された使いやすい計測機器としてお使い頂けます。
真空度は、プラズマ関係の低い真空度からシンクロトロン関連の高い真空度まで、必要な真空度に応じて10-7torrと10-9torrのそれぞれに対応します。
■機器構成
計測システムは分光器と、検出器部に分かれています。
真空紫外の分光器部は、分解能に応じて20cmか50cmのタイプが選択可能です。焦点距離が50cmになると機器が大きくなりますが、分解能は20cmの2倍程度になります。可視域から300Åまでの波長域を計測可能です。
軟X線は日立さんのトロイダルフラットグレーティングに対応しており、1200grの物で50〜300Åを、2400grの物で10〜50Åの波長域がそれぞれ測定可能です。
検出器は、CCD検出器とMCP検出器がそれぞれ対応可能です。
通常の分光用に使われているCCD素子は、高さ約7mm、幅1インチで、1素子が26ミクロンサイズの30-11型CCD素子か、13.5ミクロンサイズの42-10型CCD素子です。使用可能なCCD素子はこれら以外にも在りますので、1インチ正方の大型CCD素子を用いて効率よく測定を行う事も可能です。
CCD素子はMCP検出器に比較して検出感度が高くなっています。また、波長分解能も2倍以上良くなります。時間分解能はミリ秒ですので、ナノ秒のレーザー関連の時間分解計測はMCP検出器で対応しています。
MCP検出器は、2枚のMCPを組み合わせて、高ゲインとゲートシャッター動作の可能な物を提供しています。1枚目のMCPに対してナノ秒のパルス駆動を行う事により、この時間域での時間分解測定を可能にします。
MCPは25mmの物を標準にしていますが、40mmや3枚MCPにも対応可能です。
システム概略仕様
1200gr/mmのグレーティングを用いた場合の波長分解能
検出器\分光器 | 20cm | 50cm | トロイダル@200A |
ミリ秒時間分解能 30−11CCD素子 | 1.5A | 0.8A | 0.3A |
ミリ秒時間分解能 42−10CCD素子 | 1A | 0.5A | 0.17A |
ナノ秒時間分解能 25mmMCP検出器 (2枚タイプ) | 4.5A | 2.4A | 0.9A |
測定波長域 | 30〜500nm | 30〜300nm | 5〜30nm |
F/no | 4.5 | 11.5 | − |
■真空仕様
- アルミボディによる10−7torr対応
ガスケットはバイトンゴム等のシールになります。
- 2)ステンレスボディによる10−9torr対応
CuガスケットによるICFフランジ対応。
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