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■ Fe55による読み出しノイズのテストについて ■
Fe55の出している5.8KeVの特性X線を、ベリリウムのウインドウを通してCCD素子に入射し、発生している電子を読み出してその大きさによりテストを行います。
5.8KeVの単一ホトンは電子正孔対を3.65eVあたり1つ発生させますので、
5,800/3.65=1,590個の電子が量子井戸にトラップされる。
電子回路はベースラインを読み出して、同じものを引き算し、ばらつきをRMSカウントで計算します。
5,800eVのピークの値を、1,590個の電子相当とし、1カウント当たりの電子数を計算します。この値に読み出しノイズカウント数をかけて、実際の読み出しノイズ(e/pixel/読み出し)としています。
下の例ではFe55のデーターを、2回とって引き算しています。選んだピークの値は約3,000です。一方、ベースラインの読み出しは、同様に2回とって引き算したものは5カウントでした。これらにより計算すると、
1,590電子/3,000カウント×5カウント=2.65e/pixel/読み出し
となります。
このデーターを性能評価として測定しております。
Fe55を入射させ、2回取り込んで引き算したもの
ベースラインを、2回取り込んで引き算したもの
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